KK・factory
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UC3までと比較すると、MSは地上だから宇宙空間と違う影の落ち方してますし、MSによって動き方が全然違う。多分個人レベルで頭を働かせて一番理に適う動かし方、かっこいい描き方をやっておられるのだろうなと推測します。
見ててまず気になったのが、5話あたりの重力の描かれ方。UCだと無重力空間を航行する戦艦内でのキャラクターは普通に浮いているように描かれているのに、AGEだとまちまちだったりします。ここらへん、少し考えたらおかしいというのがわかりそうなもんだけどなあとSF初心者の私でも思うわけですが、無重力描写に限らずAGEには結構こういうちぐはぐな描写やお話の整合性が取れてないものが散見されます。なんでなんでしょう。
これを読んで、思ったのですが、ト書きや絵コンテを見て、シナリオを読んで最良の表現方法の絵を上げるのが練度の高いアニメーターの仕事なんだろうなあと思ったわけです。こういうのを個人レベルで普通にやってるのがどうやらUCのスタッフっぽいなーと。という事を念頭に置くと、AGEのスタッフはUCと比べて、比較的練度の低いメンバーが投入されてるんではないかと勝手に推測しています。
「廊下の奥から手前へ来るフリット」と描いてあって、練度の高い人なら、きっと「宇宙空間だから浮いてるはず」等を考えて浮かせて描いてくるのではないかと。
『スタッフの方と協力して制作する際に、表現したいものをどのように伝えているのか?』
>けれど、スタッフと一緒に作るとそうはいかない。正直、最初のころは「自分の望むイメージと違う絵があがってくる」ということに戸惑いました。
こういうのも見て、やはり練度が高い人は自分が納得できる絵に変えてしまうのだろうなと。ただこれは、自分の描く絵に対して自信が無いと出来ない事で、絵コンテ通りにやってれば、「絵コンテ通りの絵を描きました」といえるわけで、無難な仕事の仕方なわけです。経験が浅ければしょうがない仕事の仕方なのではないかなあ。多分自分でも立場が同じならそうするだろうと思います。
これは、絵だけに限らなくて、おそらく演出や撮影等でもそうで、もし経験のあるスタッフならば、3話の大爆発するコロニーのおかしさ等を監督なり演出の人に進言するのではないかと思うのです。
そう考えると、UCというメカSFモノのすごいものが同時進行しているというのがAGEの不幸な所かなとも思います。シリーズ構成をやっている日野さんもかわいそうで、本来のサンライズ本気スタッフが勢ぞろいしてれば適当に書いたシナリオ案をすごくかっこよく自分で判断して仕上げてくれたかもしれないのに、UCに練度の高いスタッフが集中してるせいで、AGEのアニメの残念な部分に対する非難の弾除けにならざるを得なくなってるのではないでしょうか?(無駄にご自身でハードルあげまくってたみたいですが。)
自分の仕事も考えた時、やはり絵コンテを見てポリゴンリアルタムデモを作る機会もわりとあるのですが、極力絵コンテ重視で作ってしまう所も多くて、もっと現場で勝手にかっこよくやるという意識も持っておいた方がいいのかなと今回の件を見て思いました。