KK・factory
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この間行って来たmayaのセミナーが面白かったので書いておきます。mayaってのはAutodeskという会社が出している3Dソフトで、映画やゲームの製作に使われているソフトです。で、このたび新バージョン、maya2008が出るというのでセミナーに参加してきました。
新機能説明もあったんですが、面白かったのが、映画トランスフォーマーのアニメーターをやっていたILMの山口さんの講演でした。かなりいろいろな資料を持ち込んでいらっしゃって、こんなの出して大丈夫なの?っていうところまで教えてくれて、非常に興味深かったです。とりあえず思い出して羅列。
・トランスフォーマーの存在は知らなかった。最初に見せられたコンボイとメガトロンの殴り合いの絵を見て「箱じゃん、今度の仕事楽そうだなあ」と思ったそうですが、そんな事は無かったとの事。
・トランスフォーマーはおろか、ガンダムも見た事無かった。でもガンダムのデザイナー大河原邦夫さんの母校である、東京造形大学卒業。
・変形シーンは総て別に作ってある。そのシーンのカメラワークで一番かっこよく見えるように、気持ちいいタイミングでかっこいいパーツを持ってきている。完全変形などしていない。おもちゃ屋さんの事なんか知らない。変形アニメーションはほぼ手付。戦闘シーンも参考映像を見ながらアニメーターがつけているものがほとんどのよう。
・最初に上がってきたロボット達のモデルはデザイン画には忠実だったがかっこよくなかったので、肩のパーツを大きくしてみたり、目を釣り目にしてみたり、胸筋にあたる部分を胸に見えるようにしたりして自分でいじった。それが監督に好評で、全部そのようにするように言われた。
・スタースクリームが飛び去るシーンに、マクロスのガウォークの意匠を取り入れている。
・いろいろ参考にしたが、ロボの動きの参考にしたのは、攻殻機動隊、パトレイバー劇場版あたり。
・ILMに行こうと思ったのは、日本に自分の作りたいものを作る環境が無いため。何度か面接に落ちがが、戦略を練って受けなおして受かった。
・作業時間は、最初のヘリが変形するシークエンスで2ヶ月。ほかは大体一ヶ月。最後の方になったら2週間で1シーン上げていた。
とまあ、ほんと本場の人はすごいです。山口さんは、非常に熱い情熱を持っていらっしゃる方で、聞いているだけでテンション上がっていく感じでした。いやあ面白かった。